令和6年9月21日(土)、22日(日)にひなた武道館で宮崎県剣道連盟中央講習会が行われました。
今回の参加者は、1日目が125人、2日目が81人でした。
開会に先立って、去る8月27日に御逝去された児湯支部長の清原伸一先生、9月9日に御逝去された日向支部最高顧問の馬場英夫先生、9月14日に御逝去された宮崎県剣道連盟副会長の森屋郁夫先生に哀悼の意を込め、講習会参加者全員で黙とうが捧げられました。立て続けに宮崎県剣道界の発展に御尽力いただいた先生がお亡くなりになり、大変残念です。3人の先生の御冥福をお祈り申し上げます。
開会式は、橋口会長のあいさつの中で、全剣連からのお知らせとして、実業団剣道を題材とした映画「てっぺんの剣」の紹介がありました。剣道の良さが随所に描かれているとのことですので、機会があれば御覧になってはいかがでしょうか。(公式サイトはこちら → https://teppen-ken.com/ )
講習は、谷川講師・夏井講師・今東講師の3講師により進められました。
まず、1日に谷川講師から、「新型コロナウイルス感染症が収束するまでの暫定的な試合審判法の今後の取扱い及び『剣道試合・審判・運営要領の手引き』の改訂」について講義がありました。
全剣連では、「新型コロナウイルス感染症が収束するまでの暫定的な試合審判法(以下『暫定的試合審判法』という。)」による試合運営の恒久化を図るため、「剣道試合・審判規則、同細則」に手を加えず、「剣道試合・審判・運営要領の手引き(以下『手引き』という。)」を改訂し、令和6年9月1日から実施することとしたとのことです。
手引きの改定内容は、一部文言の追加修正や
・二刀、隻腕、片手上段において太刀の鍔元(近く)を握ることで小手部を隠すこと
・鍔競り合い解消に至る時間の「一呼吸(3秒程度)」の開始と解消の見極め
・ 鍔競り合いの解消途上の見極めにおける留意点
の3点ついて事例の追加となっています。今後は、これまでの「暫定的試合審判法」を踏襲しつつも、鍔競り合い時の発声に関して「指導」や「反則」とはしないことや、審判員の移動・交代要領、団体試合の整列方法に関しては、「暫定的試合審判法」実施以前に戻すことなどの説明がありました。
また、新型コロナウイルス感染症はなくなったわけではなく、その他の感染症も含め、今後感染症拡大を防ぐため、「感染症予防ガイドライン」が制定され、令和6年9月1日から適用されることになったとの説明がありました。
「手引き」と「ガイドライン」については、全剣連のホームページに掲載されていますので、詳細を御確認くださいとのことです。
・手引き → https://www.kendo.or.jp/information/20240806/
・ガイドライン → https://www.kendo.or.jp/information/20240806-2/
続いて夏井講師による「日本剣道形」の講習がありました。太刀の形1本目から小太刀の形3本目までの実技指導でした。1本1本形のポイントや要領を丁寧に説明され、受講生はそれを実践しながら体得していました。
2日目は、今東講師による「木刀による剣道基本技稽古法」の講習がありました。講習では、木刀を交差させ片方を横に滑らせながら持ち上げ刃が立つところが良く切れるところ(物打ち)になるとの紹介がありました。また、受講生相互にスマホで動画撮影し、自分の動きを確認したり、「木刀による剣道基本技稽古法」を、剣道具を着用して実践するなど、工夫を凝らした内容でした。講習を通して足の引き付けや残心の重要性について特に力説され、その後に実施した地稽古では、引き締まった稽古に感じられました。
最後に谷川講師から、「木刀による剣道基本技稽古法、日本剣道形、竹刀による稽古は、分離してはならない。所作、礼法、足さばき、体捌き、刀法は、木刀による基本技稽古法や日本剣道形に入っている。基本を大事にすることをお願いしたい。」と講評があり講習会は終了しました。